2013/09/28

この雨季一番

雨季間近の頃、いや・・・もう雨期に入ってるんじゃないか・・・という頃に
町のいたるところで排水管の取り換え工事を目にしました。

ふむふむ、今年はこれで雨季の大雨でも冠水は免れるかもしれない、
うーむ、でも取り換えてる土管が小さいような・・・・

という不安、


的中(苦笑

前夜はまだこんな感じ
教室のタイルが見えてます
27日の夜中から明け方にかけての豪雨で、うちはすっかり沈みました。

台所のある高床
階段の踊り場付近まで水が・・・
机やいすなどを浸水していない建物内へ
毎年のことなのでみんな手慣れています。
2年前の水害では子どもたちも外で遊べずにがっくり、元気がなかった
のですが、さすがに毎年こうだと

「水、引くのを待つしかない」

と、全員が達観気味(笑

建物の中が汚くなるのは衛生上良くないし、自分たちも気持ち悪いので
みんなせっせと掃除します。

それにしてもうちの女子は本当にきれい好き。
床上浸水しました
気分は滅入りますが考えても仕方ない。

お手柄はサンさん(用務員のおじさん)数日前に屋上を掃除するように
子どもたちに言っていたので、すぐに屋上が使用可能。
さすが、10年以上うちで働いてくれているだけあります。

やることだけやったら、あとは普通に自習時間や調理当番に戻る子どもたち。

何事も経験、経験値が上がって対応力もついてきました。

水が引くまで何日かかるかなあ・・・。

2013/09/26

お手伝いの時間

毎日の時間割が決められ、規則正しく生活する子どもたち。

雨季のお手伝いの時間は涼しく作業もはかどります。

バナナ畑の雑草除去
ここは・・・あまりに放置しすぎて手遅れ感満載なのですが・・・(笑
雨季は雨のおかげで土も柔らかく草とりするには楽な季節のはず
なのですが、あまりにボサボサすぎてみんな悪戦苦闘。
一度根っこから取ってしまえば次まで時間もあくし、出てきても新芽
なのでとりやすいのです。
ここまで放置したのは、草刈り機で上の方を刈っただけだったから。
芝生はそれでいいのですが、雑草は取り除かないとね(苦笑
私が言わないと始まらないことも多いのでそれが課題でもあります。

サンおじさんとチョムランがしているのは?
こちらでは花壇を作るためにレンガを積む場所を決めて掘っています。
施設内に新しく設置している花壇はすべて用務員のサンおじさんが
子どもたちと一緒につくってくれたもの。
チョムランの足元の縁石の高さでは雨期に沈んでしまうため、各所
少しずつレンガをのせて高くしていっています。
そこにみんなの好きな植物や果物を植えていくのです。

日曜大工的な
今朝のお手伝いの時間は、魚のえさを作る場所を整備すること。
えさをブレンドする機械や材料があちこちばらばらに置かれていたので、
1か所に決めなさいと言いました。
雨が吹き込むと壊れたり腐ったりするので、その対策も考えて作業します。
自分たちが使うのだから、使い勝手がいいように工夫すればいいのです。
男の子たちの作業の周りではカンちゃんとサリーくんがほうきで落ち葉
などのゴミを掃きます。
自分にできることを分担してするのではかどります。
分担がうまくいかないときは私やスタッフが振り分けを指示して調整。

単に草を取ったり、物を作るということではなくて、そこから広がる
ことがたくさんあり、知恵がついていきます。

このお手伝いの時間は日曜日も他の休みの日も必ず最低1時間は設定
されているんですよ。

2013/09/23

日常の中で

スナーダイクマエの教育は「生きる力を身につけること」を
基本に考えられています。

それも机の上で学ぶだけではない、実践的な教育。

なんて言うとかっこいいのですが、要するに日々の暮らしの中に
学びがいくらでもあるということです(笑

毎日やってたから身についていたことってあると思います。
理想はまさにそれなのです。

今年から始めた魚の養殖もそうです。
スタッフ主導で私は予算決済のみというふうに始めましたが、
大人が全部するわけではないのです。

池の掃除や整備、えさやりなどは子どもたちもお手伝いします。
中でも大切な作業、「えさづくり」を今日はやっていました。


山盛りの空芯菜をとにかく刻むピサール
まだまだ途上のスナーダイクマエ養殖です。
最初の時は引き取りにきた卸業者が驚くほどに均等に大きく育てる
ことができましたが、自前のえさがなかったために思いのほかコストが
かかりました。
今回はえさを自分たちで作ります。

空芯菜はバナナ畑の足元に勝手に生えているもの。
これ以外にもバナナの葉っぱでもOKということなので、タダです(笑

いろいろ混ぜます
刻んだ空芯菜、米ぬか、トライソーという小魚やビタミン剤などいろいろと
混ぜていきます。

えさ作りマシーン大活躍
ミンチを作るような感じでうにょうにょ出てきます。

あとはこれを大きな団子にして干すだけ。

雪だるま・・・
魚の飼い方もえさの作り方もお手伝いしてるうちに勝手に覚えるのです。
お手伝いをすればするほどに「生きていくスキル」が身につきます。

みんなで一緒にすることで、共に生きることや一緒に行動するときの
心得がわかるようになります。

基本的生活習慣はもとより、生きていくために必要なスキルやみんなと
一緒に生きていくのに必要な公共心や道徳心を普段の生活の中で
さりげなく身につけていく、そんな場所がスナーダイクマエです。

そういえばラタナーは作業しながら「養殖」「米ぬか」などの日本語の
単語も覚えていましたよ(笑

2013/09/20

種があるから芽が出るのです

数年前に先生が辞めてしまったことで現在休止中の日本語教室。
それでも子どもたちの勉強意欲は衰えていないようです。

春と夏に企画される「地球の歩き方ボランティアツアー」では2日目の
午前中に日本語教室がひらかれます。
日本語教師経験者による授業準備があり、その資料をもとにして
参加者の皆さんが子どもたちをレベル別に指導してくれます。

この授業、今年から始まったのですが、最近の子どもたちに変化が。

夏休み中の今、午前中は自分たちで日本語教室を開いているのです。
昨日はその様子を見てみました。

先生はルティアかな?
最初は小さい子に楽しく単語を覚えてもらうというものでした。
ビンゴゲームにしてやる気を高めます(笑

野菜の名前を覚えましょう、的な?
次々にビンゴ!となるちびっこたち、楽しそうです。
最後に景品のアメをもらっていました。おにいちゃんたち、自分のお小遣いで
買ったアメを・・・優しいです。

ゲームに参加してない私も「ビンゴ~」というと苦笑いしながらアメをくれました(笑
が、小さすぎてまだゲームに参加させてもらえないサイがいたので、その
あめちゃんはサイに。にっこり笑ってうれしそうでしたよ。

そのあとは食堂に移動して、会話練習にいそしんでいました。

小さい子の声で日本語が聞こえるとかわいいです



それで終わりかなと思っていたら、今度は大きい子による大きい子のための
日本語教室。

子どもと思ってナメてはいけません。

「動詞は何グループまでありますか?」
「1グループから3グループまでの動詞を黒板に書いて下さい」

日本人には動詞が3グループにわかれることなんてわからないですよね?
外国人が学ぶ時は日本人の国語とは違った方法で覚えていくんです。
動詞と形容詞は語尾が変化するので大変です。
それを覚えるためにはまずこのグループ分けが大事。
日本人は自然に変化を覚えるので意識していないことです。

先生はラタナーとチョムラン
ちょうどこれを先日のボランティアツアーで教えてもらったようで、復習を
兼ねての内容になっていました。
教え方を覚えているということは観察力と記憶力もあるということなので
いつの間にこんなに成長していたのかと驚きました。

よくツアー参加者の方に「1回の訪問で貢献できることなんてないの
ではないか」と質問されることがあります。
そんなことはありません、種を落として行ってくれたおかげで芽がでて
きているんですよね。

芽が出る土壌を作るのは私やスタッフです。

周りの大人が役割分担をしっかりすることで子どもの成長をサポート
できること、日本語教室を見ていて強く感じました。

先生がいないからしない、できない、ではなく、いないならどうすれば
自分の満足できる状況になれるのかを考える。

日本語を教えていることに驚くよりも、そんな自主性が育っていることに
喜びを感じた時間でした。

2013/09/18

もう終わり?これから??

この時期は毎年豪雨に見舞われ、必ず床上浸水します。
川幅を拡張したり、下水管を大きなものに取り換える工事を
目にしていたのですが、そのおかげか今年はまだ床下浸水
だけでなんとかしのいでします。

先週末とこの週明けは久々の長雨で、うちの食堂もあっという
間に床下浸水しました。

微妙な水位にちびっこたちも苦笑い
このくらいだと特に何ができるわけでもなく、ただ雨がやむように空を
見ていることしかできません(笑
幸いこのときはこれで終わってくれたのですが、雨は夜に降ることも
多く、それが朝まで続くと床上浸水になります。

というわけで、そのあとスタッフに砂とふくろを買ってくるように指示し
いつもの作業時間は土のう作りになりました。
もう手なれた作業です
そうです、カンボジアでは完成した土のうを買うのではなく材料を買いそろえて
自分たちで作るんです。
男の子たちはシャベルで袋に砂をつめ、女の子たちが袋の封をします。
ちびっこたちはちらばった砂をほうきで掃くという感じで、ちゃんと役割分担
していました。

できあがった土のうはみんなの住む建物の入り口付近に準備しておきます。
リヤカーに乗せて運ぶのですが、砂をつめた袋はかなりの重量。
男の子二人で「せーーーの!」と勢いをつけてほうりこみます。

1つ2つ3つと順調に載せていたのですが、4つ目の時・・・

ドン!!

リヤカーの前方が跳ね上がり、あやうく載せた土のうがすべて下にすべり
落ちそうに・・・ 手前にばっかり載せるから・・・




爆笑する男子と失笑する女子。

どこでも男の子って・・・


アホなんですね(笑


2年前の豪雨被害の時は毎日どうしたらいいだろうと泣きべそをかきながら
スタッフに指示していました。
子どもたちも外に出られずつまらなさそうにしていて、元気もなかったけど
毎年のことに慣れてきたのかそこそこ楽しみにながら作業しています。


2013/09/15

【報告4】神戸絵画展8月2日~4日@甲南大学甲友会館

夏の絵画展、最終会場は私の母校甲南大学でした。

大学にお世話になってもう3年目になります。

こちらの会場でも搬入・撤去・期間中のお手伝いとして、
スナーダイクマエに訪問したことがある皆さんにとても
お世話になりました。
おかげさまで展示完了
毎日新聞の取材もあり集合写真掲載されました
広くて明るい会場、学校のご厚意で設備を自由に使用させて頂ける
ので、毎年どんなふうに展示するか自分たちも楽しみです。
同じ会場を使用させて頂けることで年々段取りもよくなっているような(笑

販売ブース
展示はこんな感じです
夏休みに入っていたこともあり、お子さん連れの家族でおいで下さった
方も多く、だんだんと自分の思い描いていた絵画展に近づいているような
気がしました。
絵を見ながらお母さんに何を話しているんでしょうね
そして今年は・・・・
学長とパチリ
甲南大学の杉村学長が絵画展に足を運んで下さいました。
私が母校で絵画展を開催できることになったのは、ゼミの担当教授だった
福島先生が広報部にはたらきかけてくださったからです。

母校の広報誌でもカンボジアの活動を取り上げて頂いたりして、本当に
お世話になっています。

地元の和歌山絵画展と同様、神戸もリピーターさんが多く(というか
ほとんど・笑)1年ぶりの再会の場にもなりました。

去年作品を買った子どもが今どのように成長しているのかなど、他の
会場でも盛り上がった話題でこちらでも盛況となり、また今年は
甲南大学の学生さんたちも見に来てくれる人が増えたように感じました。

甲南大学関係者の皆様、今年も本当にありがとうございました。

またいろいろな縁あって会場に足を運んで下さった皆さん、お忙しい時間の
合間を縫ってお越し下さった方々、そしてボランティアチームのメンバー
皆さん、ありがとうございました。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


継続は力なりと言いますが、よく聞く言葉なので「そんなものかな」と
思いがちです。東京、神戸は今年で5年、和歌山は3年、継続している
というよりも継続させてもらえることに喜びを感じます。

拙い展示しかできなかった初年度を思うと、最近では巨大絵画など
目玉となる作品があったり、額装や各作品のラベルなど来場の皆さん
からのご提案で展示の仕方もずいぶんわかりやすいようになりました。
初めて施設を知る方にもわかって頂けるよう日常風景やカンボジアの
習慣などがわかる写真展示も増えています。

初めて開催させて頂いた名古屋を含め、これからも子どもたちが
楽しんで絵を描いている限り、絵画展を続けていけたらと思っています。

そのためには子どもたちにとって一番身近な大人である私、スタッフが
絵を描く心を持てる環境を作るために、日ごろからできることを積み重ねて
いくことも大事です。

単に描き上げた絵を展示するのではなく、ご来場の皆さんが絵を通して
子どもたちの普段の様子や気持ちを感じてもらえるような場にしたいと
思っています。

今年も多くの皆様にご覧いただき、子どもたちも喜んでいます。
これからも彼らの成長を一緒に見守って下さい。
ありがとうございました。

毎年お送りしているご来場者へのご挨拶、諸事情により発送が大幅に
遅れておりますことお許しください。
いつも楽しみにしてくださっている皆さん、本当に申し訳ありません。

ようやく全会場のご報告ができてほっとしております(笑




2013/09/13

床下浸水したら・・・

なんだかこの時期恒例の記事になっているような感もありますが、
やってきました床下浸水。

みんなの手際の良さに拍手
様子を見に行ったらすでにテーブルやベンチは避難されていました。
3年目ともなるとスタッフ、子どもたちの手際もよい。

一段落したときにスタッフが子どもたちになにやら渡しています。
なにをあげてるんだろう・・・
カンちゃんがカンニャの手首にくくりつけているのを見て「!!」わかりました。
ははーん、あれね・・・
カンボジアのお守りです。
赤くて細めの毛糸みたいな素材のヒモを手首につけます。

私も昨日お寺にお参りにいってつけてきたところです。

これこれ
片付けられることだけはしっかりして、あとは仏様に任せましょう、と・・・。

これを読んだ方も早く雨がやむようにお祈りしていただけたらありがたく
思います・・・。

2013/09/07

少々お待ち下さい

夏の絵画展、各会場の受付にて芳名帳にご連絡先を記載して
下さった皆さんには毎年お礼の気持ちを込めてご挨拶状を
お送りしています。

今年は諸事情により作業が大幅に遅れております。
リピーターの皆様は子どもたちからのハガキを楽しみにして
下さっている方もいらっしゃるので大変心苦しく思っております。

できるだけ早くお送りしたいのですが、気長にお待ちいただけ
ましたらありがたく思います。

子どもたちには絵画展の会場写真などを見せ、各会場での
様子を話しています。

改めまして、絵画展ご来場の皆様にお礼申し上げます。