2012/09/28

あ゛-----、またもや(でもわりと楽観的・笑)

 

ががーーーん。
朝6時ごろ、こんなことになってました・・・。

幸い、図書室がある敷地手前の建物はまだ床上浸水してなかったですが
状況的には床上5秒前という感じです(泣)

子どもたちやスタッフの住む居住棟だけを残してすっかり水に浸かって
しまいました。

むむう・・・、と思って街を見に行ってきました。



施設を出てすぐの道路
ここは去年周辺で一番水位が高かった
もうすでにこんな感じです・・・














国道6号線
あれ?あれれ??
去年もそうでしたが国道沿いは普通なんです














なんかとっても不条理だわ・・・と思いつつ、引き返しました。

ちなみに子どもたちの通う小学校の前の道路を行こうとしたら、デットに
「だめです。通っちゃいけません。」
と言われてしまいました。
もちろん子どもたちの新学期も延期だそうです・・・。

迂回して施設に帰宅。


施設の正門の前の小道
ジャングルクルーズ並みでした(苦笑
スピード出すとすごい波がたつので
慎重に運転・・・。












門のところでは用務員サンさんとチョムランが
たまった水をポンプで排出

去年はここに車で勢いよく入っていき・・・
出した水が逆戻りし大惨事(苦笑
あのときはほんまにごめんなさい!











うちの前の植え込みのレンガ追加して高さを
だしておいてよかったです。
これで土が流れるのは免れました。
ほかの植え込みも全部同じです。
一応去年の経験から学びました(笑











施設内はこんな感じでも街は大丈夫なので、がんばれば食糧の買い物も
問題なしです。
今晩降ったらまたアウト~ですけど・・・。
子どもたちも元気にしてますが、今のところ小学校は来週の月曜日に再開
予定と校長から聞きました。
「ただし今後の天候による」ということらしいですが。


去年もやりました、グラウンド定点観測。

まだ大丈夫ですね。
食堂と日本語教室は完全水没ですけどね・・・。

あとは今夜降らない事を祈って祈って祈りまくるしかないようです。
皆さんもよろしくお願いします・・・。







2012/09/26

就職しました(ホッ・・・)

今年スナーダイ・クマエで高校を卒業した子どもは2名。

サイハー(男子)とスレイニー(女子)です。
サイハーは絵画展でも彼の描く絵のファンが多いのでご存知の
方も多いでしょうね。

その二人の就職が決まりました。

最初に決まったのはスレイニー。
Kru Khmer(クルクメール)というカンボジアのハーブ製品を
製造販売している会社です。

Kru Khmer ←HPはこちら。


そしてサイハーも昨日就職が決まりました。
彼の就職先は、Khmer Yeung(クマエユーン)というお土産を
販売してるお店です。

Khmer Yeung ←HPはこちら。


クルクメールはカンボジアの伝統医療のことを指すクメール語。
クマエユーンは「私たちの国カンボジア」という意味のクメール語です。


いずれも、カンボジアの持つよいものを多くの方に紹介したいという
思いに溢れた日本人女性がオーナーです!

スナーダイ・クマエも「カンボジア人の手によるもの」という意味ですから、
二人が育った環境にぴったりの就職先ですね。

スレイニーは仕事で使う日本語を私に聞きに来たりして、やる気満々。
サイハーは明日から勤務が始まるので少々緊張気味(笑

二人とも初々しくて、本当に応援したくなります。

少しでも会社、お店のお役に立てるよう、早く仕事を覚えて欲しいですね。

そして二人とも10月末には施設を出て、本格的に一人暮らしを始めます。
それが少し寂しくもあるおかあさんなのです・・・。

皆さんもカンボジアにお越しの際にはぜひ、クルクメールとクマエユーンに
行ってみて下さいね。

クルクメールのハイビスカスティーは私も愛飲しています♪
クマエユーンにはスナーダイ・クマエのグッズも代理販売して頂いてるんですよ!

卒業生のがんばっている姿を見に行ってやって下さい。

2012/09/18

巨大絵画2012 完成~!

昨年初めて参加させて頂いた「高槻アート博覧会」。
横3.5m×縦2.5mくらいの大きな布をキャンバスに巨大絵画を
描かせて頂きました。

今年の絵画展ではその巨大絵画の展示もさせて頂いたので、
ご覧下さった方もいらっしゃると思いますが、一番最初に展示
されるのは大阪の高槻市駅前商店街のアーケードです。

去年の様子はこんな感じです。←ここをクリックしてください!



去年は制作中に水害に見舞われ、最後の仕上げをする場所が
床上浸水・・・
別の建物に移動して完成しました。
それを踏まえて今年は早めに制作開始!
去年しているので段取り良く作業は進みました。

完成した作品をお見せしたい衝動にかられつつ、そこはぐっと
こらえて・・・(笑

一部雰囲気だけでも・・・
ギリギリこの写真なら・・・(笑


あとで子どもたちが題名やこれをどうして描いたのかをまとめて
持ってくることになっています。

ここ3週間ほど制作に取り組む子どもたちの表情を見ていて、集中
することや意見を出し合って1つのものを一緒に作ることの大切さを
改めて感じました。
これは決して絵を描くという経験だけではなく、社会性を身につける
上で必要な要素がたくさんある作業だったと思います。


それにしても早く皆さんにお見せしたい!(笑

2012/09/15

たまに見ないと大変なことに・・・

先月日本から戻ってきてたまった事務仕事などに取りかかり、
なんとか一段落(でもないのですが・・・)し始めたので、ずっと
気になっていた図書室の奥にある備品倉庫の整理整頓に
ようやく着手。(おおげさ・笑)

帰国前、一度指導員にはきちんと片づけるよう指示していて
まあまあの出来だったので油断していました。

帰ってきて見たら・・・




めちゃくちゃ・・・(泣)


めちゃくちゃ写真も撮ろうかと思ったんですが、あまりにひどい
のでやめました。

昨日主任指導員のデットに

「最初に一度私がやるから(っていうか、前もやった・・・)
あとはその状態をキープして欲しい」

と、半ギレで伝える。
(この場所の責任はデットではなく、指導員の問題児・ダラ 苦笑)
デットさん、とばっちりではあるものの管理責任があることは
わかっているらしく神妙に聞いてくれる(笑


今朝8時に、女の子4人とともに作業開始。

使わないけど置いておくもの
たまに使うもの
よく使うもの

というカテゴリー分けと、

文房具
絵画道具
医薬品

などのカテゴリーに分けて、さらに誰が見てもどこに何があるのか
わかりやすい収納を徹底指導。

おかあさん、久々に本気出しました(笑


今日のお手伝いは、カン、ナチ、カムライ、ルティア。
「おかあさんね、おばあちゃんになってもずっと同じこと言うの嫌だから、
今日はみんな覚えてね。そしておかあさんの代わりに他の子に教える
のですよ。」
そんなことを話しながらもさすがはスナーダイ女子たち、てきぱきと
自分のやることを探して動く動く。


結局予定の2時間よりも30分オーバーで作業終了。


きれいになりました・・・
もうこれで何がどこにあるのか一目瞭然。

たくさんの方から頂いた支援物資、大切にしてほしいです。
ここにあるものはすべてみなさんから頂いたものばかりです。

実はもう一方の壁際には、Tシャツやポストカードなどをストック
しているガラス張りの棚があります。
今日はそこには手をつけていません。

これはデット&ダラへの宿題。

あとは自分たちでやってください、と。
結局、そのストックを管理しているのはスタッフなので、私が
片付けるよりも自分たちの使い勝手のよいように工夫して
欲しいと思ったのです。


見て下さい、この4人の清々しい顔。
共同作業のあとの、この連帯感がいいんですよね。


スナーダイ・クマエの敷地は3300坪。
倉庫もここだけではありません。
ぼちぼちですが、すべての場所を一度見直していく必要があります。

作業後にデットと他の場所の確認もしました。

細かくて地味な作業ですが、これも私の仕事なんです(笑
自分で全部やっつければ早いのですが、スタッフや子どもたちに
伝えることが大切なんですよね。

2012/09/07

今季最初の洗礼(笑

昨日は朝から激しい雨。
昼前には一旦やんでくれたので、普通の雨だとタカをくくっておりました。

が!
夜から激しい雨が降り始め、あまりの雨音にびっくりして下を見に行くと
食堂と語学教室がうっすら浸水・・・ガ━━(゚Д゚;)━━ン!
しかも雨の勢いは収まらず、このままだと教室や食堂の備品が水に
浸かってしまうと判断し、大きい子どもたちと一緒にすべてを安全な
ほうの建物内に移動させました。

この作業をしていた約20分ほどの間に食堂はくるぶし高さまで水位を
あげていたのでかなり一気に降ったと思われます。

子どもたちは慣れたもので、最初は私のそばにいた数名だけで作業
していたのに、家から続々人が出てきました。
わざわざ呼ばずとも自主的に出てくるところがいいですね。

年長者には手足をよく洗うこと、足元に怪我のある子は絶対に水に
入らないことを指示すると、了解!とばかりに大きくうなづいていました(笑

どうやら去年の水害の経験で子どもたちもよりたくましくなっている模様。


写真は今朝6時過ぎの空。
雲の隙間からほんのり晴れ間が見えるのを発見してほっとしました。



この壁の向こう側は私たちの敷地なのですが、あとで買い足した場所の
ため先に壁を作ってしまいました。
他の三方は他人の土地、つまり四方を壁で囲まれた大きなプールの
ようになっています。

壁によじ登って見ていたリャンサイに、「どうなってる?」と訊くと、

「お母さんの身長より水がたまってるよ」
と、苦笑い・・・。

やっぱりそうだよね・・・、あーーーーー・・・・。
これ以上降ったらどうなるんだろう、しばし思考停止(笑

子どもたちが住んでいる建物の入り口には土のうを準備。


昨夜私と警備のヴィリア、そして子どもたちがほとんどの作業を終えて
ほっとしているところに住みこみスタッフのダラが登場。
重役出勤ばりの行動に、カンちゃんも苦笑い。
「遅いです・・・」と。

うーーん、どうやら今夜は水害よりもスタッフの意識改革という問題が
浮き彫りになったようですね(笑

逆流してくる水をドロドロになって土のうで押さえるヴィリアと、重役出勤の
ダラ。
あまりに対照的すぎて怒る気にもなれず、せっかくみんなでやりとげた
気持ちが少々萎えた状態で部屋に戻りました。

さきほど昨日はオフだった主任スタッフのデットに
「ダラにもっと夜間の状況判断に注意するようきつくいいなさい」と指示。
デットは責任感のある人なので、スタッフ育成にも協力的なのです。

問題が起きるたびに、改善すべき点が浮き彫りになりますね。
それにしてもダラ・・・、もうちょっとしっかりしてほしいものです(笑

私の直接指導が入る前になんとかがんばりましょう。
じゃないと、大変なことになります(笑

2012/09/05

今年もやります!

昨年制作し、今年の絵画展各会場にも展示していた巨大絵画。

大阪高槻市のイベント、高槻アート博覧会に今年も参加させて
頂き、展示して頂けることになりました。

昨年は想定外の豪雨に見舞われ、最終仕上げの段階で制作
場所となっていた建物が床上浸水・・・。
別の安全な場所に移動しての完成でした。

夏の一時帰国の際に高槻にお邪魔し画材を頂いてきた私は
8月20日にカンボジアに戻り、すぐに制作開始を指示しました。
また来年みたいになると大変ですからね(笑

幸い、雨は降るものの今のところ浸水するほどでもなさそうな
雰囲気。
そこで油断しがちなカンボジア人スタッフのおしりをたたき(笑)
今後の絵画教室の内容を巨大絵画制作に変更しました。

昨年に続き、下絵はみんなで相談した内容を最年長のサイハーが
鉛筆で形にしていきました。
どんな絵になるかはヒミツ(笑

一度やっているので大きな布に下絵を描く作業もさくさく進みます。

5回目の教室でここまできました。
わー、何を描いてるかちょっとばれちゃいましたね~。

私たちの想像を超えた感性豊かな絵になっているのですが、そこまでは
まだ写真ではわからないかな。

そうそう、絵を描く前にみんなに話したんです。
「おかあさんは何を描きなさいと一切言いません。みんなで相談して
意見を出すこと、それをまとめて1つの絵を創り出すこと、協力する
ことをみんなに実際やってほしいと思っています。」

あとは絵を3つのパートに分けて、子どもたちのグループ分け。

私がしたのはそれだけです。




おまけ
巨大絵画制作初日、ほぼ全員の子が時間に遅れてきたので
まずはその点について問題となっていることがなんなのかを
話し合い、改善する方法を見つけました。

にもかかわらず、今日の教室に遅れてきて謝りもせず、理由も
言わなかったサイハー。
教室が終わるときに遅れた理由を訊きました。
シャワーを浴びて着替えるのに時間がかかってしまったのがその理由。
絵画教室の前は作業時間、汗をかいているのはわかります。
遅刻しそうなら先にそれを他の子に伝えることもできたし、まずは
遅れたことを謝らなければなりませんよね。
そんなことをみんなの前で話し、かなりバツの悪そうなサイハーでした(笑

でもそのあと私に「おかあさん、すみませんでした」と小さい声で言って
いました。
そんな素直さがいいんですよね。


2012/09/01

高校卒業試験結果発表

サイハー(男子)とスレイニー(女子)、私が2000年に施設を任されて
から自分で受入れを決めた初期の子どもたちです。

その二人が昨年高校3年生となり、8月に卒業試験を受けました。

発表は今日でした。


昼食の時間に指導員主任のデットからの報告。


「二人とも合格でしたよ!」


二人の周りに他の子どもたちが集まってきて、口々におめでとう!と
声をかけていました。

日本語スピーチコンテストのときもそうなのですが、施設の誰かが
合格したり賞を頂くとみんなでこうやって声をかけ合う子どもたち。
まるで自分のことのように喜んでいました。

無事に合格してくれたことももちろんうれしいのですが、いつもこの
光景を目にするたびにみんな成長したなあと思います。

他の人の喜びを自分のことのように共有できるのは豊かな心がある
証拠ではないかと思います。



サイハーもスレイニーも本当にうれしそう、そしてほっとした表情。


これまでの卒業生たちもみんな高校の卒業試験に合格することから
社会人への第一歩が始まりました。
二人はこれからどんな先輩になっていくのか。

あの無口な少年だったサイハーが、そして泣き虫だったスレイニーが
もう高校卒業なんて嘘みたいです。

今すぐに人生の目標を見つけることなんて難しすぎると思うけど、
まずはどんなことでも一生懸命取り組めばきっと本当にやりたいことが
見えてくると思います。素晴らしい出会いにも恵まれると思います。

まだ通過点かもしれないけれど、二人におめでとうと心から思います。



今年のサイハーの代表作のひとつ「田舎のお母さん」



同じくスレイニーの作品「花のかおり」