日本では電気、水道、ガスなどのライフラインや、家庭にある
電化製品や車などが不調のときどうするでしょうか。
修理=どこかに電話、ですよね?
お店を構えている人ですら、確かな技術を持っているわけでは
ないカンボジアでは、まず「自分で何とかする」が基本です。
最近、というか・・・、この数カ月、私の車の調子が悪くて何度も
修理屋さんに持って行くのですが、やっぱり直らないんです(苦笑
先日も乗りこんでエンジンをかけようとしたら、かかりません・・・
またかぁ・・・と思っていると、スタッフのデットがすぐに来てくれました。
「マダム(彼は私をなぜかマダムと呼びます・笑)、バッテリーがあがって
います」
呼ばずともラタナーとヒアッが駆け寄ってきて、デットの作業を手伝い
始めました。
10分ほどでなにかを完了させて(笑)、私の車は無事に動き出しました。
カンボジアでは車を修理に出すと所有者がずっと横で見ているんです。
車だけをお店に置いていくことはありません。
理由は、「部品を盗まれることが多いから」、「修理を見ておいてあとで
自分である程度はできるようになるため」なんです。
共通する意識は「自己責任」、盗まれても「見てなかった自分が悪い」
壊れたらできるだけ自分で直す、みんなたいていそういう考えです。
院内でもちょっとした電気配線くらいはスタッフや年長の男子がやって
しまいます。
トイレや排水口がつまっても同じです。
井戸の修理だって簡単なことなら自分でやります。
たしかに、畑の周りの柵や鶏小屋、洗濯洗い場などちょっとした土木?
的な作業も、材料だけ買ってきて全部手作りでやり遂げているんですよね。
もちろん、車や電気の修理の場合、理論がわかって直しているのでは
なく、手順を覚えているだけなので危険な場合もあるでしょう。
でもそんな理屈ではなく、「やれる人がいないから自分でやるしかない」という
現実なんですよね。
このときもラタナーがちょっとビリビリっとなっていましたが、「大丈夫??」と
慌てる私以外はみんなげらげら笑っていました(笑
小手先の修理になることも多いけれど、こういうとき本当にみんなのことを
単純に素直にすごいなーと思います。