2011/10/01

今日は女の子

午前午後とみんなで大掃除して、なんだか体中が
痛いわ・・・と思いながら夜は部屋でぼんやりして
いました。

夜7時ごろ部屋のドアをノックする音。

誰かなーと思って開けると、卒業生のケインちゃんが
立っていました。
彼女は現在カフェモイモイで働いています。

先日お食事に行ってみたのですが、残念ながら
お休みでした。

やっと会えた~と思い、部屋にどうぞ、と。


紅茶を入れて、おしゃべりタイム。


彼女の暮らしている家も浸水の被害うけて、いまだ
水が引かないらしく通勤に困ると話していました。

仕事の合間に日本語を勉強していると言う話もきか
せてくれました。

親戚になるスレイニー(ケインの姪っ子)が今では
孤児院の一番のお姉さんであることに二人で笑って
しまいました。
だってスレイニーはここに来たとき、あまりの寂しさに
せっかくスタッフからもらったリンゴを
「こんなのいらない!」と言って、2階から投げ捨てた
のが、いまだに語り草の妹的存在だから(笑
そのときは3日3晩泣き続け、毎日泣き疲れては寝て
しまっていたスレイニーの小さな背中は私も忘れられません。



社会に出ると嫌なこともあるけど、嫌なことばっかり
覚えてるのはやめようね、いいことあったら嫌なことは
引き出しにしまってしまおうと話したら笑ってました。

今日の彼女の言葉でとても印象的だったのは、

「子どもの時からここで暮らしてきたこと全部、ずっと
忘れたことはありません。
全部覚えています。」

ということでした。

彼女は5年ほど前、実のお母さんを病気で亡くしています。
母子家庭のために孤児院に預けられて、社会に出たら
お母さんと一緒に暮らすんだという夢をもってがんばって
いたことを私は知っています。
それが急に奪われた生活に向き合えず、引きこもった時期
もありました。
ちょうど私もその1年ほど前に母が急逝。
彼女の気持ちが痛いほどよくわかりました。

そんな時期を乗り越えての今。
こうやって笑顔で私に会いに来てくれました。

つくづく自分は素晴らしい仕事をさせてもらっていると思います。

日々の暮らしの中で落ち込んだり、悲しんだりすることもあるし、
その気持ちをなかなか払しょくできないこともあります。
だましだましになることもあるけど、その気持ちを一瞬でもはら
してくれて、次に進もうかなと思わせてくれるのはいつもこの子
たちなんだなあと思いました。

私ができることはそう多くはないけれど、役割を考えてできる
ことを積み重ねてゆくことをこれからも続けていこうと思います。



おかあさんもね、ずっと忘れてないよ、ケインがものすごく
緊張して孤児院に来たあの日のこと。
着ていた洋服の柄も全部覚えてる。

そう話すと笑ってくれました。

4 件のコメント:

  1. 卒院生の様子を見に訪問する博子さん、嬉しいだろうな。
    そして直ぐに博子さんを訪れるケインちゃん。
    お互いに嬉しいですよね。

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  2. 宮沢様

    そうですね。社会人になるとひんぱんに会うわけでは
    ありませんが、自然にこうして会えることがうれしい
    なあと思います。
    卒業生にとって、いつでも遊びに来られるスナーダイ
    クマエであることも本当にうれしいことです!

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  3. 大塚 めぐみ2011年10月6日 10:43

    このブログを読んで、とても感動してしまいました。
    卒業生のラーボもパナーも頑張っています!
    仕事が一段落したらおかあさん(博子さん)の顔を見にいくと言っていました。
    慕われていますね。

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  4. めぐみさま
    いつもお世話になっております!
    さっそくパナーが遊びに来てくれました。
    卒業生が気兼ねなく来てくれるというのは本当に
    うれしいことですね。
    私も子どもたちも幸せです。

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